petit amour

まゆかのこと。

おべんとう

「あの……」

「はい?」

「お弁当、作ってきちゃいました……」

「ほんとに……?」

「はい。やっぱり、イヤ……ですか?」

「いやいやいやいや、そんなことない、うれしい、ほんとに、ありがとう」

「でも、お口に合うかどうかちょっと不安で……」

「んー……とりあえず、公園でお昼にしようか。

「はい」

「はい、どうぞ。お口に合うかわからないですけど……」

「おぉう、ちゃんとした弁当だ……いただきます」

「はい」

もぐもぐ

「ほー」

「……どうですか?お口に」

「うまい」

「えっ!」

「いやーこれ普通に美味いわ。うん。美味しい」

「本当ですか?」

「嘘っぽく聞こえた?」

「でも……」

「いやー、毎日でもお願いしたいくらい。ほんと美味しい、ありがとう」

「あっ、じゃ、じゃあ明日も……!」

「あっ、いや、いい、いい!悪いから!ほんと!うん、気使わせてごめん、大丈夫!大丈夫だから!」

「そうですか……」

もぐもぐ

「……?……!……」

「……?」

「……」

もぐもぐ

(あれ?)

もぐもぐ

(あっ、これ味付け忘れてる……!)

もぐもぐ

(でも、ちゃんと全部食べてくれてる……やさしいな)