petit amour

まゆかのこと。

休日の午後

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「どうだった?」

「とってもおいしかったです。雰囲気もいいし、また来たいです」

「そう、よかった。それじゃ、いきますか」

「はい。あっ、約束なんでここは……」

「あーいい、いい。ありゃ冗談だから。わざわざ休み割いて来てもらったのに、そんなんいいよ」

「えええ、だめ、だめですよ、約束したのに……」

「まーまー、いいから先出てて。じゃ」

「え、ええー……」

「……え、と。おいくらでした?」

「いやいいよ、大したもんじゃないんだし」

「いやいいですよ、だめです、こういうのはちゃんとしないと……」

「あー、じゃあ次おごってくれたらいいよ」

「えー、ええー、ええええ……」

「んじゃこのあとどうすっかねぇ」

「……」

「ん、どしたの」

「すみません、なんか、わたしがお世話になっちゃって……」

「もー、気にしなくていいってー。その代わり、後輩とかには時々おごってあげなよー」

「は、はい……」

「それじゃ行こうかねー」

「え、どこへですか?」

「いや、ちょっとカバン見たくってさ。あ、用事あるならぼく一人でいくし、先帰っても」

「一緒にいきます」

「う、うん、そう」

「……決まった?」

「は、はい……すみませんー……わたしのほうが洋服見るの時間かかっちゃって……」

「いやいや、いいよー。……ははは」

「どうしたんですか?」

「いや……試着待ってる間、店員さんが『ちゃんと待ってあげてるなんて、お優しいですね』とか言ってきてさ」

「!!」

「まー、その、勘違い……されたんだろうねぇ」

「すすすすす、すみません!私なんかが……」

「いやー、まあ、まんざらでもないけどねー……」

「……えっ」

「なんでもないです。忘れてください。まあさっきの白いブラウス、似合ってたしいいんじゃない?」

「(はぐらかされちゃった……)ほんとですか?わたしもすっごい気に入っちゃって。ほんとに、似合ってました?」

「うん、よかったよー。モテそうだったよ」

「や、やだ、やめてください、恥ずかしい」

「いやいや、ほんとに街中で声掛けられたりしてね」

「えー、やだなぁ……」

「まー大丈夫だとは思うけど、変なやつについてっちゃだめだからねー」

「こっ、子供扱いしないでください」

「あいー、すんませんー」

「でも、もし知らない人に声かけられそうになったら、守って欲しい……です」

「ふぇっ!?」

「……なんでもないです!」

「んじゃ、日も暮れてきたし、ぼつぼつ帰る?」

「んーと、どうしましょう……」

「駅まで送ろうか?」

「え、一緒に帰るんじゃないんですか?」

「んー、いや、せっかく出てきたし、行きたかった紅茶屋さんに行こうかなって思って……」

「えっ、ずるい!」

「えー、でも一緒にいったら暗くなるよ?」

「わたしも紅茶飲みたいです……!」

「そ、そう……じゃあ、自分もここは初めてなんだけど、一緒に行く?」

「あ、はい!」