「……で、どれにすんの?」
「えー……いっしょに選んでくださいよう……」
「選んであげたいのは山々なんだけどねえ。ぼくメガネのことは詳しくないんだわ。……ん、このカラフルなやつとかどう?」
「ダメです、似合わないです」
「わかんないじゃん、ほら、掛けてみ」
「あうぅ……」
スッ……
「……どうですか?」
「……」
「……あの?」
「……(プッ)」
「!!!笑った!!!」
「ごめん、さすがに適当に選びすぎた」
「自分が掛けてみてっていったのに!!」
「ごめんなさいちゃんと選ぶから許してくださいー」
「も、もう……」
「んー……この丸メガネとかどう?」
「それは……私が掛けるとガリ勉みたくなるから却下です」
「んーむつかしいなあ」
・
・
・
「ん、これは?シンプルだけど色がかわいいんじゃない?」
「あ、ほんとう……」
スッ……
「……どうですか?」
「んー、おお」
「?」
「いいじゃん」
「ほんとうですか?」
「うん、きょう掛けたやつで一番似合っててかわいいとおもう」
「ほっ……ほんとうですか?」
「うん、これは当たりなんじゃない?鏡、ほらそこ」
「あ、はい……」
「……ね?」
「あ、はい……すごくかわいいですね、これ」
「だねー」
「……これにします」
「おう、即決」
「はい……」
「決まってよかったねえ。んじゃぼくは……」
「……あれ、メガネ買うんですか?」
「うん、PCメガネってやつ?そんなに高くないしいいかな、って。ほら……これ」
スッ……
「どうよ」
「……(プッ)」
「なっ!?」
「ご、ごめんなさいー、でも、さっきのでおあいこです」
「ぐ……なまいきな」
「それじゃ、わたしレジ行ってきますね」
「あいよー」
— sumimaro (@sumi_maro) 2014, 12月 10