petit amour

まゆかのこと。

なんとなくきまずい(christmas episode 2)

ズズッ……

「あっ、コーヒー美味しいですね」

「あー、ありがとうございますー、お店に似合わず、いいとこの豆仕入れてますからねー、ケーキもすぐ用意しますから」

「いやいや、雰囲気も素敵で、居心地いいです。ほんとうになんかすみません」

「いいんですいいんです、そのかわり宣伝してくれたらいいですからー」

「はぁ……」

ズズッ……

「ずいぶんカラッとした人だねぇ」

「あっ、はい、学生時代のお友達なんですけど……」

「友達多いの?」

「いえ、あんまり学生時代の友達とかいなくって、私って人に声かけるの苦手だから……」

「ふーん……」

「みずきちゃんっていうんですけど、彼女にバンドに誘われて、それで……」

「えっ、バンドやってたの!?」

「は、はい、昔エレクトーンを習ってたので、キーボードを……」

「へぇ……って、前楽器やったことないって言ってなかったっけ?」

「あっ、あれは、今はやってないってことです。それに、弦楽器はほんとにさわったことないですし、キーボードももうおうちにももうないですし……」

「おまたせしましたー。まゆかちゃん、バンドやってたころはモテてたんですよ、ねー」

「へえ、そうなんだ」

「そんなことない!!」

「ど、どうしたの急に」

「す、すみません、なんでもないです……」

「……。あっ、じゃあ私、外見てくるんで、ゆっくりしててくださいねー」

「あ、はい、ありがとうございます」

「あ、私は……?」

「んー、いいのいいの、またもう少ししたら帰る人とかで増えるだろうし、とりあえず今はゆっくりしててー」

「う、うん……」

「ふむ……」

「……」