petit amour

まゆかのこと。

おつかれさま(christmas episode 5)

「お疲れさまー」

「おつかれさま、全部売れたね……」

「だねー、休みとか返上して仕込み続けた甲斐がありましたってもんよねー」

「うん、それじゃあ、着替えてくる」

「えー、その格好でいかないのー?」

「!!?い、行けるわけないよ!!」

「そっかー、残念。あっじゃあ、最後に写真……」

「ダメッ!」

「ちぇー」

 ・ 


「うん、それじゃあ」

「うん、ほんと助かった、ありがとねー。どっかで待ち合わせ?」

「これから連絡してみる。だいたい今くらいに来てくれるって言ってたけど……」

「ほっほーう、やさしいねぇ」

「うん……」

「(……とうとう否定もしなくなったねぇ、この子)」

「えーと……番号……」

「……あ、来たんじゃない?」

「えっ?」

ガチャッ

「あっ……」

「どうも」

「あー、おかえりなさーい」

「もう終わりました?」

「はいー、おかげさまで完売ですー」

「へぇ、それはすごいですね」

「やっぱりサンタさん効果かしら、ねぇ〜?」

「ちょ、ちょっと……」

「あはは」

「ちょっ、笑わないでください……」

「ごめんごめん」

「片付けももう終わって、そろそろ閉めるところだったんですよー。えーと、これから食事行くんですよね?」

「あ、ええ、お互い予定ないんで、ここであったのもなんだし」

「いいなー、楽しんできてねー」

「あ、せっかくだしご一緒にどうですか?」

「えっ」
「えっ」

「……えっ?」

「あっ……いえ……」

「あー……あー、すみませんー、行きたいんですけど、ほら、お店の片付けとかあるんでー、わたしもうちょっと抜けられないんですー」

「え、片付け終わったんじゃ……」

「あー、いや、ほら、お店の片付けは終わったんですけど、売上の清算とかそういうのがまだあるんで。お店閉めてからもちょっとまだいろいろあるんですよー」

「あー、そうですか……あ、じゃあどっかで時間つぶして……」

「あー、いやいや!だいじょうぶです!申し訳ないんで!家に食事の用意もあるんで!すみません、今日は遠慮しときます!!ごめんなさい!!」

「そ……そうですか」

「すみませんねー、また次の機会あったら是非ご一緒させてくださいー」

「ええ、ぜひぜひ。……じゃあ、いく?」

「は、はいっ」

「いってらっしゃいー、ありがとうねー」

「うん、おつかれさま……」

「(しっかりね!)」

「(えっ……?)」

「(思ってた以上に鈍感っぽいから、大変だゾ!)」

「(ちょっ……何言ってんの!!)」

「んー、どうしたの?」

「あっいえいえ!」
「あっいえいえ〜」

「それじゃ、失礼します」

「じゃあ……」

「はーい、おつかれさまー」

バタンッ……。