petit amour

まゆかのこと。

ジロさん

(……みかんおいしい)

(……やっぱりこういうのいいなぁ)

ミャーン

「ん?ジロさん、どうしたの?」

ノソノソ

「おこたの中はいる?」

ジーッ……

「はいんないの?」

 のそのそ

「あれ……」

(……膝の上乗っかっちゃった、めずらしいなぁ)

グルグル……

(……かわいいなぁ)

まゆかー、洗い物手伝ってー!

「あ、はーい。ジロさん、ごめんね、おりてくださいねー」

……ミャア

「ジロさーん……」

……。

まゆかー、何してんのー、はやく手伝いなさいー!

「うう、ジロさんのせいで怒られちゃうー」

ミャア。

「ううー」

「まゆか、母さんが呼んでるぞ」

「あれ、お父さん、どこ行ってたの?」

「お風呂の用意してたけど」

「あ、そう……」

「行かなくていいのか?」

「うう……」

「……どうしたんだ?」

「ジロさんがどいてくれない……」

「あー……はは。じゃあお父さんが手伝ってくるから、ゆっくりしてなさい」

「え、いいよわたしが……」

ミャア

「ほら、ジロが動くなつってるぞ」

「うう……」

「まあみかんでも食べてなさい」

「はい……」

(……うう、ジロさーん)

ぐるぐる……

(……かわいいなぁ)