「すみません、なんかわたしの買い物に付き合わせたみたいで……」
「んー、いいのいいの。ゆっくり選びなー」
「はい、ありがとうございます」
「いらっしゃいませー」
「あ、どうも……」
「そちら、気になられてるみたいですが」
「あ、はい、かわいいな、とは思うんですけど……」
「いかがです?試着されますか?」
「えーと……」
「いいじゃん、行って来なよ」
「あ、はい、じゃあ……」
「かしこまりました、ご案内しますね」
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……。
「いかがですか?」
「かわいいけど、似合うかなぁ……」
「そうですね、こちらでしたら、今お召しになっているボトムスの色なんかにも合うかとおもいますー」
「んー……うん、いつものコートと似合いそう」
「そうですか?じゃあこれにしようかな……」
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「他に気になるのある?」
「えーと……そうだなぁ……」
「今日はお二人でお買い物ですか?」
「あ、はい……」
「いっしょに服を選んでくれるなんて、やさしい彼氏さんですね」
「かっ……か?」
「ちちちちちちちがいますっっっっ、わ、わたしたちは会社の先輩とこ、後輩で……」
「あら、これは失礼いたしました……でも会社の人同士でお買い物って、すごく仲がよろしくていいですね」
「そ、そうですかね?」
「は、はう……」
「ええ、あまりカップルさんでも、男性が一緒に服を選んでくれないことが多いですから」
「はあ……はは。き、決まった?」
「え……あ、は、はい、こ、これにします……」
「あ、ありがとうございます。それではお会計ご案内しますー」
「じゃ、じゃあ行ってきます……」
「う、うん……」
こんな感じ? pic.twitter.com/djoK32Zf0s
— sumimaro (@sumi_maro) 2015, 1月 14