petit amour

まゆかのこと。

ミルクは多めで

「今日はお買い物つきあってくださって、ありがとうございました」

「んー、いいのいいの。いいやつ見つかってよかったね」

「はい……あの……」

「んー?」

「なんか、すみませんでした……」

「え?」

「ほら、さっきのお店で、店員さんが……」

「あ、ああ、うん、いや、君は悪くないっていうか」

「はあ……」

「いや、悪いとかじゃなく、えーと、うん……」

「なんか、わたしの買い物につきあったせいで、恥ずかしい思いさせちゃったかな、って……」

「いやいや、恥ずかしくない、大丈夫、うん」

「はい……」

「ほら、むしろぼくなんかですみませんっていうか……」

「そ、そんなことないですっ」

「まあ、悪い気しないっていうか、むしろ……」

「むしろ?」

「……なんでもない」

「え?どうしてですか?」

「なんでもないったら」

「気になります」

「ほら、カフェオレ冷めちゃうよ」

「むぅ……」

「なんか、休みも普通に戻った感じするね」

「あ、そうですね、お正月気分、これで本当になくなっちゃいましたね」

「まあ、ぼくまだ年賀状返してない相手いるんだけどね」

「ええー、だめですよー。もうとっくに松の内も過ぎちゃいましたよ」

「え、とっくに、って、松の内って15までじゃなかったっけ」

「あれ、7日ですよ?」

「あれ?」 「あれ?」

松の内とは - はてなキーワード

「って、どっちにしても松の内過ぎてるじゃないですか」

「そっすね……まあいいや」

「……ふふ」

「ん?」

「なんか、こういうやりとりでも、わたし戻ってきたんだな、って、あらためて思いました」

「ん?別にこっちでお正月越すの初めてじゃないでしょ」

「それは、そうですけど、そうじゃないんです」

「なにがさ」

「なんでもです」

「んー?」

「ふふっ」